福川裕一
- 2017年10月6日
全国町並みゼミ・名古屋有松大会:町並み運動の次のステージへ
記念すべき第40回全国町並みゼミ・名古屋有松大会のスローガンは「町並みはわたしが守る、みんなのものから40年」。有松の人々を中心に組織された大会実行委員会は、歴史的環境保全へ積極的にコミットする決意を表明し、かつ町並みゼミ40年の流れをひとことで言い表した。毎回名セリフが印象にのこる歴代町並みゼミのスローガンだが、その中でもひときわインパクトの強いものとなった。 改めて確認すると、「町並みはみんなのもの」は、1976年4月17日、「今井町を保存する会」「妻籠を愛する会」「有松まちづくりの会」の代表が、有松に集まって町並み保存連盟を結成した時に作成された連盟紹介パンフレットのタイトルだ。1978年4月、有松と足助を会場に開催された第1回全国町並みゼミのスローガンとしても使われた。「当時の熱い雰囲気は、満20年経った今でも、生々しく思い出す。とくにモットーを論議する中で、「一軒の民家は個人の大事な財産だが、外観は、祖先伝来の町みんなのものだ」と、都市景観の原理をずばり言ってのけた住民の知に、いたく感動したものだった」と、石川忠臣氏が第17回須坂大会(