福川裕一
- 2019年5月28日
小樽100年プロジェクトが始動
小樽が再び動き出した。2019年5月25日、旧三井銀行小樽支店を会場に「始動!小樽100年プロジェクト・セミナー」が開催された。立ち見も出る盛況ぶりで、最後は「小樽の歴史的建造物と文化財を活かすまちづくり宣言」を採択、参加者一同、次のステップへ向け行動を開始することを誓った。▶︎小樽宣言 このセミナーは、翌26日の全国町並み保存連盟総会を記念して開催された。全国町並み保存連盟と小樽の運河保存運動は、1980年に第3回全国町並みゼミ小樽・函館大会を開催して以来である。その後の運動の行く手を全国の仲間が見守った。結果的には、運河は半分埋め立てられたものの、北海道初の景観条例が制定され、歴史的建物の保存と活用が進められ、多くの観光客をひきつけてきた。20年後の2001年には、再び第24回全国町並みゼミ小樽大会を開催し、その成果を検証した。それからさらに20年。小樽の人々は、これまでの成果を一層発展させる必要があると立ち上がり、今回のセミナーとなった。目指すのは、重要伝統的建造物群保存地区などの制度を駆使し、小樽の歴史的環境の保全をいっそう確実なものとし


福川裕一
- 2019年5月28日
町並みゼミ記念碑! 今井に関西の町並み団体がはじめて結集
3月2〜3日に橿原市今井町で開催された、第一回関西ブロック大会「関西の町並みを考える会:刻を越え奈良今井町を歩く」+全国町並み保存連盟第三回理事会の参加者はとてもすばらしいものに出会った。石碑に刻まれている文字は「第二十六回 全国町並みゼミかしはら今井大会 再び、町並みはみんなのもの」と読める。そう、これは2003年に今井で開催された町並みゼミの記念碑なのである! 第一回関西ブロック大会は、全国町並み連盟関西ブロックがはじめて一堂に会した。第一部で「関西ブロック連絡機構」設立に向けて各地からの報告を行ったのち、第二部では清水重敦京都工芸繊維大学教授の基調講演ののち、同教授の司会でパネルディスカッションが行われた。清水教授は、文化庁で文化的景観の普及・定着に尽くされてきたこともあり、伝統的建造物群保存地区と文化的景観という2大制度をどのように活かして、これから歴史的環境の保全に取り組むべきか、がテーマとなった。閉会あいさつでは、嶋康太関西ブロック代表が次回へつなぐ決意を表明、続く懇親会で乾杯の音頭をとった上野邦一・奈良女子大名誉教授は、文化財の「活

