福川裕一
- 2018年4月21日
町並みの国際関係事情
日米首脳会談が終わり、日本の外交下手が際立つ今日このごろだが、私のささやかな町並み外交も元気なアジア諸国に圧倒され続けている。 先週末(4月13〜16日)、北京へ出向いた。“The First Official Working Meeting of CIVVIH Asia-Pacific Sub-Committee and the Scientific Symposium”に出席のためだ。CIVVIH (International committee on Historic Towns and Villages) はイコモスのもとに設けられている28の学術委員会のひとつ。歴史的都市および集落を担当する。2004年に町並み連盟関係者も参加して内子を中心に開催されたのは、民家を担当するCIAV (International committee on Vernacular Architecture) の年次総会だ。日本イコモスの代表だった前野まさる先生が奮闘、ちょうど愛媛県が主催した「えひめ町並博2004」と連携して開催した。 私のCIVVIHへ参加は


福川裕一
- 2018年4月1日
こんぴら門前町を守る会綱領に出会った
30年ぶりで訪れた金比羅・灸まん店内で「こんぴら門前町を守る会綱領」に出会った。 3月8日、高松丸亀町でタウンマネージメント委員会があった翌日、ことでんでこんぴら門前町へ向かった。ことでんは、会社再建を経て、最近は100周年記念や仏生山温泉とのコラボのポスターが話題をよぶなど、とても元気だ。そうなるとぜひ乗ってみたくなる。 こんぴら門前町は第4回全国町並みゼミの開催地。1981年のことだ。開会セレモニーでは、会場の金丸座に、妻籠衆の木曽節できたえた開会を告げる声が響き渡った。このゼミに先立ち、位野木峯夫さんに依頼され、若き西村幸夫先生が主宰していた町並み研究会で門前町の調査を行い、ゼミで結果を発表した。実は私はその後一回行ったきりで、ずっとご無沙汰していた。 琴電琴平駅から門前までは、率直に言って町はかなり寂しくなっていた。しかし、内町へ入ると、さすがこんぴら門前町。インバウンドの観光客も多い。突然の訪問にもかかわらず、位野木正さんが予定をキャンセルしてご一緒していただいた。「21世紀のニューこんぴらさんプロジェクト」も興味深かったが、一周しても

