福川裕一
- 2018年12月31日
あけましておめでとうございます
歴史的町並みの可能性へ、今年もよろしくおねがいします。(写真は豊岡・竹野の嶋さんからいただきました)


福川裕一
- 2018年12月20日
京極迪宏さん、お別れの会
2018年11月26日、京都ホテルオークラで、9月27日に亡くなった京極迪宏さんのお別れの会があった。会場に足を踏み入れた人は誰しも祭壇にかざられた京極さんの写真に、思わずニコっとしたに違いない。かざられていたのはとても若い頃の京極さんであった。周りの人に聞くと、龍野ゼミの頃に撮った写真だそうだ。龍野ゼミは1985年である。ということは40歳ころか。京極さんは、第8回の龍野ゼミが町並みゼミ初参加だと、当日いただいた『京極迪宏の肖像』に付された年表で知った。 この日のお別れの会は、午後3時から7時までの間に、三々午後集まって、出会った人と故人を偲ぶという形式。誰かがスピーチするというわけではなく、私も5時ごろから最後まで、集まった町並み連盟の方々と思い出話に花を咲かせて、おだやかなひとときを過ごした。 『京極迪宏の肖像』は、ハガキ大にそれぞれが記した思い出を集めた本である。 *** 京極迪宏さんは、全国町並み保存連盟の「中興の祖」である。町並み保存連盟が、仲良しサークルからNPO法人という近代的組織へ生まれ変わる時、主導的な役割を果たした。その頃、


福川裕一
- 2018年12月20日
まちづくりにもグローバルな視点を:第3回峯山賞を受賞した奈良まちづくりセンター・黒田睦子さんのスピーチ
今年で3回目をむかえる峯山賞は、奈良町の歴史環境保全に尽力されてきた黒田睦子さんが受賞した。2018年11月18日、長野松代ゼミの三日目に、片寄俊秀・峯山賞選考委員会委員長より賞状と副賞が贈呈された。黒田さんは、「奈良町を市民の手で蘇らせよう」と1979年に奈良まちづくセンターを設立、理事長を経て現在は顧問をつとめる。賞状手交の後、40年の活動を振り返るお話があった。以下に掲載します。 *町並みの歩き方に奈良町家めぐりマップを掲載しました。あわせてご覧ください。 受賞のご挨拶 この度、全国町並み保存連盟より思いがけない賞を頂き、身に余る光栄に存じます。峯山さんとは小樽運河を守る活動を始められた頃、小樽で初めてお会いしました。「故郷は遠くにありて思うものではなく、近くで守るもの」との言葉が強く印象に残っています。 私の40年の活動のフィールドである奈良市旧市街地奈良町は平城京遷都から1,300年の歴史を重ね、世界遺産・元興寺の門前郷として栄えましたが、戦後の高度成長期に風化し、都市の記憶は忘れ去られました。1979年キーパーソンと共鳴する数人の市民

